社長ブログ

失敗事例から学ぶ家づくりの秘けつ(12)2016.09.21

結露しないと聞いていたのに・・・

「結露は大丈夫? 今の家は結露がひどくて困っているんですよ」

「寒冷地仕様にしますので、絶対に結露はしません」

「賃貸のアパートでは結露に悩まされてきたので、新しい家では

絶対に結露しないようにしたい」

そんな思いで営業マンに念を押したのに、結露が・・・。

こういったケースは、決して珍しくありません。

その原因のひとつは、各部材に過度な期待をかけたこと。

もうひとつの原因としては、「結露」の意味を正しく認識して

いなかったことにあります。

まず、部材について考えてみましょう。

たとえば、サッシがペアガラスでなくシングルサッシの時、

サッシ枠がアルミだけの場合は、結露しやすくなります。

また、断熱材に隙間(施工不良)がある時なども、同様に

結露が起きやすくなります。

また、結露は、暮らし方や生活様式によって生じる可能性が

あるということをよく理解してください。

ファンヒーターなどは、大量の水蒸気を排出します。

人間が吐く息からも水蒸気は出るし、ダイニングテーブルで

鍋料理をしたり、お風呂のドアを開けたままにした場合にも、

水蒸気が生じることは皆さんもご承知のことでしょう。

家の中に水蒸気をたくさん出すものが多ければ多いほど、

結露は生じやすくなります。

つまり換気をしないと、水蒸気は溜まりやすくなります。

現在では、窓を開けて換気する機会が少なくなりました。

換気システムが水蒸気を外に出すことは確かですが、自分で

窓を開けて換気することに越したことはないのです。

このように、結露は、サッシ性能、断熱性能、放出される

水蒸気量といった要因によって起きます。

サッシや断熱材が良いからといっても、家の暖房がすべて

ファンヒーターであったり、水蒸気をたくさん出す生活を

したりしていると結露は起きるのです。

結露を防ぐための換気には十分配慮してください。