社長ブログ

「差別化」 おかしな風潮・・・?2012.01.13

最近の日本の家づくりは、一にも二にも「差別化」
それが一番の売り!と、何かおかしな具合に益々
エスカレートしています。
大手ハウスメーカーも地元の工務店も、デザインや
インテリア、使用する素材や断熱方法といった性能、
更にその価格においても他社との差別化を図ります。
CMでは、歴史ある街並みを使い「住環境」の大切さ
を訴えていても現実は他社との競争に勝ち抜くために
営業マンは競合他社との違いを声高に叫びます。
自社の優位性を猛烈にアピールします。
差別化・・・
 その結果がどうなるか?
住宅地は、デザインもカラーもそしてコンセプトも
バラバラ・・・
それぞれを見ればどんなに立派な家であっても、
和風あり洋風ありデザイナー住宅あり・・・では
素敵な街並みとは言えません。
魅力ある住宅に求められる要素は、
その家の住み心地だけではなく、街並み、周辺環境も
大いに影響されるはずです。
それが無い日本の住環境では、欧米のような中古住宅の
流通市場が、なかなか根付かないわけですね。
結局、このままでは日本における不動産の価値は、
いつまでたっても建物を壊したあとの「更地」でしか
ないのです。
今、国が主導する長期優良住宅のプロジェクトが行われて
います。
長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた
優良な住宅を増やし、良好な景観の形成に配慮した居住環境
づくりを目指すという内容。
いくら家の長寿命化が進んでも、
(長寿命化は大変良いことです)街並みや住環境の整備が
伴わなければ、ただ長持ちするだけの住宅を増やす結果に
なる危険性をはらんでいるのではないでしょうか。
差別化は企業努力ですから悪いことではありませんが
家づくりに携わっている者としては何かスッキリしません。
皆さんはどう思いますか・・・?
 住む人の想いを形にする家づくり。     渡辺