社長ブログ

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建築のあれこれ「大地震に備え、日頃からできること」

今回は、大地震に備えてご自身で日頃からできることを

簡単にまとめていきます。

まずは「食料」について。

◆日頃から食材を多めに買い、1週間の食料をストック

大地震が発生すると物流のルートにも影響がでます。

今回の熊本地震で注目すべきは、主要な幹線道路が

いち早く復旧したこと。食料はもちろん、生活必需品が

必要なときに常に手元にあるのは、24時間365日稼働し

続ける物流網があってこそです。

併せて今回の度重なる地震で被害規模が拡大する建物

以上にクローズアップされたのが、『水』・『食料』と

いった、日頃あたりまえに手配できているモノの供給が

止まってしまったこと。

『住まい』はもちろんですが、水や食料がなくては、

災害が発生した直後は無事だったとしても、救援の手が

届くまで生きていくことすらできません。

でも、味気ない非常食を備蓄していても賞味期限切れの

問題があったり、肝心なときに、非常食を取り出せない

可能性もありえます。

公的な支援物資はすぐ届かないかもしれませんし、店頭

でもアッとという間に商品がなくなってしまいます。

そこでおすすめなのは、日ごろから多めに食材を買って

用意をする【ローリングストック】。

日頃、食べ慣れた食材や食品等を多めに用意することで、

大災害が発生しても支援物資が届くまでしのげそうです。

おおよそ1週間分と聞くと、急にハードルが上がるように

思いがち。でも、冷蔵庫の中をはじめ台所まわりに目を

移せば、1週間分の備蓄可能とも考えることができます。

最初の3日間は、冷蔵庫のなかのものを食べるだけでも

しのげそうですね。そして次の3日間は、ストックして

いる保存がきく食材でまかないます。非常食というと

「気が付いたら、消費期限が大幅に過ぎていて全て廃棄」

といった失敗が起こりがち。

それ以降は、乾物や発酵食品等の保存食やインスタント

食品、フリーズドライ食品、チョコレートなどで乗り切る。

「食料」のストックする際に、気になるのが収納。

次号では、キッチン周りの収納計画についてお話します。

建築のあれこれ「地震での負傷原因」

最近の地震での負傷原因を調べていたら、興味深い結果が

出ていました。

それによると3~5割もの方が室内家具などの転倒・落下・

移動で負傷しているそうです。そうならないために、日頃

から以下の3つのポイントを意識しておくことが大切です。

◆部屋にはなるべくモノをおかない。

家具類は、生活空間にはなるべく置かないようにして、

クローゼットや据え付け家具に収納するようにする。

◆室内避難経路を考えた家具・家電配置

家具などを配置するときは、倒れてもドアや避難経路を

ふさがないようにする。

◆火災などを防ぐ家具配置

家具類が点火中のストーブに転倒・落下・移動すると、

火災が発生します。

家電も転倒・落下などで火災発生の可能性があります。

<転倒・落下・移動防止対策の基本>

家具のレイアウトを決めたら、家具類の転倒・落下・

移動防止対策を行います。

・最も確実な方法は、壁にL型金具でネジ止めする。

・ネジ止めが難しければ突っ張り棒とストッパーを利用。
または、突っ張り棒と粘着シート(マット)も効果的。

・キャスター付き家具は、移動時外はキャスターをロック。
普段動かさないキャスター付き家具は固定しておく。

・テーブル・イスは粘着マット、または滑り防止マット
などを設置。地震が起きても滑りにくくすることが大切。

・吊り下げ式照明は、チェーンやワイヤーを追加で取付け

地震が起きても動きにくいようにすることがおすすめ。

・鑑賞用水槽やウォーターサーバーは、底面と床面を密着

させる粘着シートや前下部に挟み込むゴム製のくさびで

壁際に傾斜させるストッパーをつけ大きな地震が来ても

倒れにくいようにしましょう。

建築のあれこれ「住まいの耐震を考える・2」

地震が多発する現在では、震源からたとえ遠く離れていた

としても住宅は大丈夫かどうか、不安に駆られている方も

多いのではないでしょうか。

自宅が半壊あるいは一部損壊といった状況であれば適切な

修繕を行うことによって、家の機能は復活します。

こうした場合、「一刻も早く直したい」と願うのは誰しも

同じです。もちろんライフラインが寸断された状況のまま

避難所で過ごしていると、より「急いで直したい」気持に

なることは間違いありません。

でも、少しだけ冷静になることも必要です。すぐに耐震

リフォームに取りかからず落ち着いて考えてみましょう。

このような時期でも、いわゆる悪質な施工会社は、この

「急いで直したい」心理につけこみます。

住んでいる方も「一刻も早く直したい」と願う意識から、

施工会社の身元確認すらおろそかになりがちです。

言葉上では同情やお悔やみをいいますが、多くは適当な

工事を行って高額な料金を請求してきます。

東日本大震災でも同様な事例が発生してしまいましたが、

災害後の復興支援金も悪質な施工会社に狙われました。

不安を煽るようで心苦しいですが耐震改修工事の内容と、

その修繕金額が適切かどうかは必ず確認をしましょう。

家の修繕、リフォームについては、絶対に、一社だけの

見積もりで即断するのは危険です。

同じ耐震改修工事でも、必ず複数の会社から見積もりや

図面を取り寄せて比較されることをおすすめします。

3社程度が比較しやすいでしょう。

複数の業者の見積比較をすることで、より適切な判断が

できるようになります。

建築のあれこれ「住まいの耐震を考える」

昨年の4月14日夜に熊本で地震が起きました。

地震の規模は、M6.5、東日本大震災以来の震度7。

テレビのチャンネルは民放を含め全て地震の詳細速報へ

と変わり、熊本市内や郊外の被害状況に驚きました。

当初はこれが本震で、震源が浅い活断層地震は今後震度

6弱程度の余震が続くと解説されていました。

ところが16日未明に、M7.3という阪神大震災級の地震が

起き、気象庁はこれを本震と訂正しました。

家屋の倒壊、土砂崩れによる生き埋め、橋の崩落と前の

地震と比較にならない被害状況に愕然としました。

あの東日本大震災以降、今後30年以内に震度6弱以上に

襲われる確率は、東海、東南海に集中していただけに、

熊本で起きるなんて誰が予想していたでしょう。

被害状況を見ると、阪神大震災、東日本大震災と同様、

屋根が瓦で重く、耐震性のない昔ながらの木造家屋に

多かったように思います。

昭和56年6月1日以降に確認申請が出されたものから、

耐震基準が大幅に強化され、以前を旧耐震基準の建物、

以降を新耐震基準の建物として分類し、全ての建物が

新耐震基準になるように、国や自治体の補助金などを

活用し、耐震化を進めていました。

ところが、これも二極化が進行し、予算のある都市部

では耐震化が進み予算のない地方部では進まないのが

現状です。

東京の住宅の耐震化率は87%、公立小中学校で88.4%

に対し熊本では住宅の耐震化率72%、公立小中学校で

66.3%と、少し古いデータですが格差は一目瞭然です。
(住宅の耐震化率は国交省H20年、

公立小中学校は文科省H22年調べ)

全てが補助金で賄えるわけではなく自己負担も大きい

わけですから、都市部と地方の所得の格差がそのまま

耐震化率にも表れてきます。地方にいけばいくほど、

昔ながらの耐震性のない木造家屋は多いと思われます。

地震はいつ、どこで発生するのかわかりません。

昭和56年以前の建物にお住まいの方、以降であっても、

外壁にクラックがある、雨漏り、何となく建物が傾斜

している、建物は大丈夫でも裏側が山、川の近くなど、

少しでも不安な方は、専門家にご相談ください。

建築のあれこれ「注文住宅の本体価格」

本来、注文住宅の価格は、その土地の条件や注文内容に

よって大きく変わるものですが、そうは言っても建て主

にとっては最初に目安になる価格がないと検討のしよう

がありません。

そのため、多くのハウスメーカーやローコスト住宅を

提供している会社では、個々に建てる家により変動する

要素をすべて取り除き、建築場所によっても変動しない

「建物だけ」の価格を「本体価格」として表現します。

ちなみに、本体価格は各ハウスメーカーが独自に設定

する標準仕様をもとに算出されます。

つまり、「坪単価 ※ただし本体価格」と表現される

坪単価は、「実際に建つ家」の価格÷建物の延床面積で

はなく、「建物だけ」の価格÷建物の延床面積を表わし

ます。

本体価格に含まれないもの

・屋外の給排水工事・屋外の電気工事・ガス配管工事

これらは建物を機能させるために必ず必要な費用です。

道路から建物までの距離によって、その家ごとに変動

する費用ですが、その家ごとに掛かる費用に差は生じ

ても、0円になることはありません。

・特殊基礎工事、地盤改良、杭工事及び特殊な運搬

工事費

・特殊な仮設工事

・設計料・地盤調査費・敷地測量費・確認申請費

・エアコン空調工事・居室の照明器具・外構工事・

カーテン・ブラインド工事

・オプション工事

 

建築のあれこれ「坪単価表示のいろいろ」

家を建てる際に、ほぼすべての方が注目するキーワードが

「坪単価」です。しかし住宅会社が公表している坪単価は、

各社によって、その中に「何が含まれ、何が含まれていない

のか」が異なるため、単純に比較することができません。

多くのハウスメーカーやローコスト住宅を提供している会社

では「本体価格だけの坪単価」を表示しています。

この本体価格とは、建物だけの価格のことで、この中には、

照明器具、エアコン、カーテン、門や庭、隣地との境界塀、

駐車場等の外構工事や、電気・ガス・上下水道の引き込み

費用は含まれていません。

敷地や建物の状況によっても異なりますが、実際にかかる

費用は、少なくとも本体価格の20%~30%増しと言われて

います。

また、工務店の場合は、会社によって本体価格の坪単価に

近い表示の場合と、これまでの実績に基づき、建物に固定

されていないもの(外構工事・電気・ガス・上下水道引き

込み等)を除くほぼすべての工事を含んだ坪単価を目安に

話を進めることがほとんどです。

このように、算定基準の異なる坪単価同士の比較をする

ことはほとんど意味がありませんし、またそれが最終的に

かかる費用の坪単価とも言えません。

実際の価格を知るためには、具体的な予定地の条件や要望

を元に、個別に見積りをとり、個々の工事仕様を確認する

必要があります。

建築のあれこれ「安い家・高い家 その2」

前回は、土地についお話ししましたが、

今回は建物についてお話します。

形状は、四角形、それも正方形に近ければ近いほど安く

建てることができます。

同じ床面積であれば、正方形が最も外壁が少なくて済む

わけです。建物の大きさは、スケールメリットが働きます

ので、建物が大きければ大きいほど坪単価は安くなります。

ローコストな狭小住宅を希望される方が少なくありませんが、

この場合、総予算を抑えることができても、建物が狭い分、

坪単価としては高くなります。

また、大きな建物を建てられる土地は、その分建物周りに

余裕があり、斜線制限がかかりにくくなります。

ただし、二世帯住宅や賃貸併用住宅のようにキッチン等の

設備が複数セット必要になる場合はスケールメリットは働き

にくくなります。

階数は、2階建てが最も安く建ちます。

平屋は床面積に対して基礎(鉄筋コンクリート造)や屋根の

面積が広いために割高になり、3階建て以上は準防火仕様の

コストや杭工事、地盤改良等にコストがかかる可能性があり

ます。

◆結論

幅のある前面道路に接している高低差のない正方形の土地に、

ある程度以上の大きさの正方形の木造2階建てを、単世帯で

建てるのが床面積あたりの坪単価が最も安くなるということ

ができます。

特に、規格住宅であるハウスメーカーの場合、建物の形が

複雑になった場合の価格上昇幅が大きくなる傾向にあります。

ただし、安く建物が建つような好条件の土地は、その分地価が

高くなりますので、常に土地・建物を合わせた総額での比較を

忘れないようにしてください。

建築のあれこれ「安い家・高い家 その1」

注文住宅は、それぞれの建て主のご希望次第で、安くも

高くもなりますが、そのベースとなる値段は建物の仕様、

土地や建物の形状、前面道路などの様々な条件に影響を

受けます。

もっとも基本となるポイントは、建物はシンプルな形で

あるほど安く建てることができ、複雑になればなるほど

割高になるということです。
複雑になることによって表面積や工事手間が増え、同じ

床面積でも材料費や工賃が加算されていきます。

構造としては、木造が最も安く建てることができます。

言い換えると、鉄骨・RC造など木造以外の構造部が、

増えれば増えるほど割高となります。

それらに影響を与える条件は以下の通りです。

建物の仕様は各社異なるため、ここでは割愛します。

まずは土地形状ですが、四角形で、正方形に近ければ

近い土地ほど安く建てることができます。

後述するように正方形の建物が最も安く建てることが

できるので、正方形の土地はムダが生じないからです。

例えば、三角形の土地に収まる四角い建物を建てようと

すると、同じ床面積であれば四角い土地よりも多くの

土地面積を必要とし、土地代だけでなく外構費もかさみ

ます。

また、四角い土地は前面道路にある程度の長さが接して

いますので工事の効率も上がります。

その他に、土地と前面道路に高低差がある場合は、擁壁

工事費や外構費が余計にかかる場合があります。

また、前面道路に関しては、一定以上の幅があると安く

建てることができます。前面道路が狭いと道路斜線制限

によって建物が削られ、形が複雑になります。

敷地の広さは、建物に対して狭すぎず、広すぎずが最も

安く建てることができます。

土地が狭いと斜線制限により建物が削られて複雑な形に

なり、一方、広すぎると外構にお金がかかります。

今回はここまで。

次回は建物についてお話します。

 

建築のあれこれ「相見積もり依頼」

先日、見積もり依頼がきました。しかも相見積もりです。

OO万円でできる施工店がありますが、御社ではこの水準まで

近づけることができますか?

明らかに先の施工店の金額が正当か確かめたい感じですね。

工務店の場合、図面から必要な材料をひとつひとつ拾い出し、

工事項目や数量を細かく表示する見積書を採用している工務店と、

材料費と工賃、経費等を合わせた複合単価として一式表示する

見積書を採用している工務店があります。

後者の場合、見積りに何が含まれていて、何が含まれていない

のかが分かりにくい場合があります。

「含まれていると思っていたものが見積りに反映されていない」

といったことがないように、しっかり内容を確認をすることが

重要です。

見積り内容を精査するにあたっては、つい総額が安い工務店に

目がいきがちですが、いくら総額が安く表示されていても、

打合せ内容が見積りに反映されていなければ、全く意味があり

ません。

見積書の工事項目、仕様のグレードは各社でバラバラですので、

見積り内容を比較する際には、まず見積りを同じ工事項目毎に

整理し、見積りに「含まれているものと含まれていないもの」

を明らかにする必要があります。

そして、各社で異なる素材や設備の仕様については「金額」と

「機能・性能」のコストパフォーマンスを比較する必要があり

ます。

なお、工事費は大きく、「材料費」「工賃」「現場管理費」

「工務店の経費」に分けることができますが、これまでは

工務店の経費を各項目に少しずつ乗せて、正確には分からない

ようにする工務店があります。しかし、最近では透明性の観点

から、これらをはっきりと分けて表示する工務店や、工事費の

細目を表示する工務店が多くなっています。

一概に見積書といっても、各工事店で内容は全く違いますので、

ただ金額の大小にとらわれないよう注意してください!

建築のあれこれ「素敵に見えた建売住宅が・・・」

こんなご相談も受けました。

設備などのグレードの割に値段が安く、建物の見た目も

周辺環境も気に入ったので建売住宅を購入しました。

住みはじめて数ヵ月後、初めての冬を迎えたある日、

床暖房は使用していないのに、いつもより床が暖かい

ことに気付きました。

今まで床暖房のある家に住んだことがなかったので、

運転させていなくても普通よりも床が暖かいものかも

しれないと単純に思っていたのですが、数日後、気に

なったので床下を点検したところ、床が暖かかったのは

床暖房のためではなく、風呂の排水が床下に流れ込んで

いたためでした。配水管の接続がズレていて、風呂から

出た温かい排水が床下一面に溜まっていたのです。

調査してみると、その土地の地盤が弱いにもかかわらず

補強工事をしていなかったため、家が傾き、その影響で

配水管がズレて水が漏れていたようなのです。

家そのものは気に入っていますので、手直しではなく、

建て直すことを考えた方が良いのでしょうか?

建売住宅を購入する場合は、外観や設備面のグレードの

高さや見た目に目がいってしまいがちです。

逆に家の基礎や骨組みとなっている構造などは、皆さん

なかなか気に留めにくいところですが、住む人が安全に、

安心して暮らすためにはコストをかけなければならない

大切な部分です。

いろいろなものに適正価格があるように、家にも適正な

価格というものが存在します。

家の見た目や設備のグレードが良いにも関わらず周辺の

相場よりも家の値段が安いということは、目に見えない

ところでコストが落とされている可能性も否めません。

このようなことにならないためには、買う前の段階で、

見えないところまで可能な限り施工の精度を確認する

必要があります。とはいっても一般の方が施工の精度を

評価するのは難しいので、建築に詳しい知人や友人が

いれば同行いただくか、数万円ほどで建築の専門家が

調査をするインスぺクションサービスもあります。

万一買った後で気づいた場合は、すぐに売主に対して

無償での修繕を依頼します。こころある業者であれば

誠実に対応してくれるはずですので、売主の評判等も

購入時の大きなポイントです。

売主が誠実に対応してくれない場合は、すぐに消費者

センターや宅建業取引協会の不動産相談所、弁護士会

などに相談してください。

重大な瑕疵であれば「住宅品質確保促進法」によって

10年間保証が義務付けられますし、建売住宅の場合は

解約も可能です。また民法でも買主が保護されており、

個々の設備に関してはPL法が適用される場合もあり

ます。

いずれにしても引渡し後、あるいは発見してから○年

というように時限が定められていますので、即行動

することが大切です。

建築のあれこれ「合意なしに・・・」

建築家と家づくりを進めている方からのご相談です。

先日、基本プランの変更を希望したところ、建築家から、

既に実施設計に入っているのでこれからのプラン変更は

有料になると言われてビックリしました。

建築家と設計監理契約をした際の契約書の中で、

「基本設計から実施設計に進むときには、双方確認の上、

書面を交わす」となっていたにも係わらず、それを履行

しないまま建築家は実施設計に入っていたのです。

書面を交わしていないので、それはおかしいと意見した

ところ、「契約書ではそう謳っているけれど、今までは

施主との信頼関係で特に書面を交わすことなくしてきた」

と説明をされてしまいました。

建築家の中には契約書に無頓着な方もいて、内容も確認

しないままに建築士会などで配られている書式を使って

いる方も少なくありません。

一昔前までは、建築家に依頼する建て主は限られた方が

ほとんどでしたので、契約の内容よりも信頼関係を重視

する建築家も少なくなくて、いい意味でも悪い意味でも

「是々非々」になる場合があります。

本来はあってはならないことですが建築家もこれまでは

厳密に履行しなくても特に大きな問題が生じなかった為、

そのような答えをされたのでしょう。

しかし、約束は約束です。

「書面で確認」とまで堅苦しくすることが必要かどうかは

別にしても、建て主が一つ一つ納得をしながら次の段階へ

進める権利を建築家が無視することはよくありません。

ましてや契約書に明記されているわけですから、基本設計

に戻っても追加料金を払う必要はありません。

逆に、あまりその辺りに頓着しない建て主もおり、建築家

としても建て主毎にどこに気を配らなければいけないかが

分からないということもありますので、建物だけではなく、

プロセスや打合せの進め方、どういうところに気を配って

欲しいかといったことについても、擦りあわせをした上で

契約を交わすことが大切です。

建築のあれこれ「設計コンペで建築家を選んだら・・・」

いろいろなプランを比較してみたいと思い、ネットコンペで

建築家を選びました。

とても素敵な思いがけないプランが出揃い、その中から一番

目を引いた大きな吹き抜け・大きなガラスの窓がある開放感

あふれるプランを採用し、打合せを進めました。

ところが、いざ図面が出来上がり、工務店に見積りとったら

予算を2000万円もオーバーしてしまいました。

数社から見積をとったのですが、残念ながら予算内で建てて

くれる工務店が見つかりません。

どうしたらよいでしょうか?とのご相談。

見積り段階での大幅な予算オーバーは、住宅設計の実績が

少ない建築家に依頼した場合や、設計コンペで建築家を

選んだ場合に比較的多く見られるトラブルです。

今回のケースは建築家のコスト感覚に問題があったのかも

しれないし、建築家が自身の作品と勘違いしてしまうことが

往々にしてあります。

これまで、何社もの工務店に見積の依頼をされているので

あれば、現在の設計のまま予算内で請け負う工務店を探す

のは難しいと思われます。

仮に、このままの内容で請け負う工務店があったとしても、

そこにお願いした場合、なんらかの問題が起こる可能性も

否めません。

住宅にも適正価格がありますので、それを大きく下回ると

仕上がりに差が生じるなど施主側に大きなリスクがあると

お考えください。

設計コンペでも、施主の要望には予算などの条件も伝えら

れているはずですので、本来は予算で建てられないという

ことは無いはすです。

しかし、住宅規模の設計コンペに参加する建築家は経験の

少ない人が多く、経験と共に育っていくコスト感覚が十分

でない人も少なくないようです。

また、建築基準法や地域の法令等にも詳しくないと、後々

法令を満たすための設計変更を余儀なくされ、変更方法に

よってはコストが思いがけずハネ上がってしまいます。

多くのプランを比較できる設計コンペでは、デザインや

思いがけないプランに目が行きがちですが、コンペの場合

でも、建築家の経験やコスト管理能力なども十分に考慮に

入れて選考する必要があります。

建築家に納得のいく説明を求め、技量に対する疑いが晴れ

ない場合は思い切ってキャンセルをするか、この時点で

工務店を入れて工務店主導で設計の整理をする方法もあり

ます。

建築のあれこれ「デザインを優先したために・・・」

あるお客様よりご相談を受けた事例です。

完成して約1年ですが雨漏りに悩んでいます。雨漏りが

している場所は玄関ポーチの屋根です。 今のところは

工務店が補修をしてくれ、何とか塞がっています。

工務店に話を聞くと、「ポーチは、雨漏りする可能性が

あった」とのことでした。

さらに詳しく聞いてみると、事前に工務店と建築家間で

「(工務店)この工事は難しい」

「(建築家)このデザインでないとダメ、できるはずだ」

というやり取りがあったようです。

建て主の私はこの話を全く知りませんでした。

建物全体のデザインには満足していますが、雨漏りして

いるポーチ部分のデザインに対し、私から要望を出した

記憶はなく、雨漏りの危険があるのに相談をしてくれな

かったことが納得できません。

工務店が誠実に対応してくれているのが救いですが、

この件について建築家からは謝罪の言葉や説明がないの

ですが、建築家にその責任はないのでしょうか?

相談者のご要望どおり、雨漏りがする可能性があるなら

建築家がそのリスクを建て主に当然伝えるべきですし、

工務店もその懸念があったのですから、建て主に話して

おくべきです。

建築家が設計・監理をする場合、全て建築家の言うこと

を聞かなければいけないと勘違いしている工務店が少なく

ないようですが、建築家は、建て主が了承した設計内容に

対し工務店を監理するのであり、建て主が了承していない

設計通りの工事を強要されることはありませんが、実際は

建築家が自身の作品と勘違いしてしまうことが往々にして

あります。

その意味で、建築家・工務店双方に建て主への報告義務を

怠った過失が認められます。

けれど、このケースに対しての評価は難しいところです。

まず、工務店だけから話を聞いたとのことですが、多くの

人が関係する住宅工事では、何か問題が起こると、他者に

責任を被せようとする傾向があるので、1社からの説明で

全体像を決めてしまうことは早計です。

建築家にすれば、同様の工事を雨漏りを起こすことなく

行った実績があり、それを根拠に設計を決めた可能性が

あります。

つまり、工務店の技術力が足りなかったために雨漏りが

起こったという責任転嫁ともとれます。

もちろん、工務店が主張する通り、建築家がデザインを

優先するあまり、無理を承知で先走った可能性も否定は

できません。

いずれにしても、建て主への報告義務違反に対する責任は

建築家・工務店双方にありますが、実際の責任については

もう少し関係者から話を聞き、総合的に判断をする必要が

あります。

このようなトラブルを防ぐためには、建築家任せにせず、

建て主も積極的に工務店と交流を持ち、何でも気軽に話が

できるような雰囲気づくりをすることが大事です。

ただし、工務店に対する正式な指示を、建築家を通さずに

してしまうと、これはこれで計画がおかしくなってしまい

ますので、その場合は必ず建築家にも伝えてください。

建築のあれこれ「ローコストビルダーとは」

ローコストビルダーとは、1990年代から登場した

「低価格を前面に打ち出した規格形注文住宅の供給業者」

のことを言います。

大手ハウスメーカーが部材を工場で生産する体制を持つ

のとは異なり、ローコストビルダーの多くは自らの工場は

持たないが、工法・間取り等を規格化し専属の施工部隊を

持っているのが特徴です。

最近では、ローコストビルと同様の手法で、これまで建売

住宅を手掛けてきたパワービルダーといわれる業者が注文

住宅を手掛けるケースも見受けられます。

どちらの場合も、「最大公約数の顧客層」をターゲットに

しており、より多くの建て主の要望にかなう共通の資材を

大量に発注、仕入れることでコストダウンを図っています。

さらに施工方法を単純化し、工期を短縮することによって、

工賃を安くして、坪単価30万円前後(但し、本体価格)と

いうコストの優位性を保っています。

ローコストビルダーは、「全国的に標準的な建て主像」を

想定することによってコストダウンを図っているため、

主に、「6M程度の道路に面する平坦な土地に、延床面積

40坪程度の平均的な間取り(4LDK等)の総2階建てを

建てる」というケースで高いコストパフォーマンスが発揮

されます。

つまり、建て主が希望する仕様や間取りがそのローコスト

ビルダーの設定する商品内容と近ければ、広告等で謳われ

ている坪単価とほとんど同じ価格で家を建てることが可能

です。

しかし、いくらローコストビルダーとはいえ、想定される

標準的な建て主の希望する住宅では、大量発注、仕入れの

メリットを十分に発揮することができないため、広告等で

謳われている坪単価ではまず家は建ちません。

また、広告等で謳われている坪単価は、あくまでも「本体

価格」の坪単価であり、現実的にはこの坪単価だけで生活

できる家は建ちません。

 

建築のあれこれ「建て主を無視した家」

ひとりの女性が、ある大手ハウスメーカーに新築を依頼

しました。その女性は身長が140㎝と小柄なため、

「小柄な私が使いやすい住宅を造って欲しい」と要望を

出したのですが、そのハウスメーカーは標準通りの家を

建てました。

その結果、洗面所の鏡が見えない、収納に手が届かない、

キッチンが高過ぎて使いにくい・・・等の不具合が生じ、

29ヶ所の瑕疵があるとして損害賠償の裁判を起しました。

裁判では女性の主張がほぼ認められ、ハウスメーカーは

床を上げるなどの手直しをした上で、損害賠償にも応じ

ました。

これは、建築業界では有名な事例で、その後の建て主に

対するスタンスにも少なからず影響を与えました。

おそらく、実際の契約書には女性の身長を配慮した風は

なく、ハウスメーカーとしては契約書通り、つまり理論

的には責任を問われる状況ではなかったものと推測され

ます。

だが、実感としてハウスメーカーに非があることは誰が

見ても明らかであり、どんな理由があっても建て主本位

でなくてはならない家づくりのあり方を裁判所が端的に

示した好例といえます。

現在は、消費者契約法によって、契約内容にかかわらず

消費側が保護される環境が整ってきましたが、それでも

契約書はよく読み込み、もし自分で契約書の内容を理解

するのが難しい場合は、親戚や友人に確認してもらう等、

建て主自身が当事者意識をしっかり持って、自分自身を

守る姿勢が大切です。

建築のあれこれ「コスト重視の住宅・3」

(8)ローコスト住宅に実績のある建築家や工務店を選ぶ

前回に書かせていただいたような内容を判断し選択していく

ことは、施主にとって簡単な作業ではありません。

プロとしてアドバイスができる信頼できる建築家や工務店を

見つけるが大切です。

多くのローコスト事例にかかわってきた建築家は、最終的に

工事の仕上がりや性能にしわ寄せがいくことを知っているにも

かかわらず工務店を競争させてコストダウンを図ります。

工務店はそれぞれが安く仕入れられる材料を持っていたり、

他の現場で出た材料の余りが倉庫に眠っていることもあります

ので、それらを使うことありきで計画すれば、かなりのコスト

ダウンも可能です。

しかし、建築家や工務店にとってローコスト住宅は歓迎できる

仕事ではありません。

労をいとわずローコスト住宅を実現する情熱を持った建築家や

工務店を家づくりのパートナーとすることが大切です。

(9)施主自身が計画をリードする

要望だけ伝えて人任せにせず、施主自身がパートナーとの

信頼関係を築く努力を常に怠らないことが大切です。

前述のように、ローコスト住宅には計画に関わる建築家や

工務店の情熱が必要であり、その情熱を維持するためにも、

施主自身が、計画を引っ張っていく位の情熱を持ち続ける

ことが大切です。

逆に、「客だから」という意識でパートナーに接すると、

ローコスト住宅ではなく、ただ単に「安物の家」になりかね

ませんので注意が必要です。

「安くて良い家は無い」と思う方が賢明です。

建築のあれこれ「コスト重視の住宅・2」

(4)多くの素材を使わない

各所でバラバラの素材を使うよりも、材料を統一することで

コストダウンが可能です。更にこれは、工事の種類を減らす

ことにもつながります。

例えば部屋により、壁の仕上げに漆喰を使えば左官屋さんが、

クロスを使えばクロス屋さんが必要です。違う素材を使えば、

それに伴って工事の種類も増えることになります。

しかし、全ての材料をクロスに統一すれば職人さんも1工種

になるので、手間賃を削減することができます。

(5)余分な贅肉を削ぎ落とす

予算に限りがあればあるほど、材料や素材もコストの安い

ものから選択していかなければなりません。

そういう意味では残念ながら選択肢は限られてしまいます。

しかし、素材自身の持つ風合いを活かした計画ができれば、

余分な「お化粧」のコストを削減できます。

「鉄は鉄」「木は木」というように素材そのものを活かし、

アイディア次第で豊かな空間の演出も可能にはなりますが、

制限もあります。

(6)要望の整理と割り切り

予算内に費用を収めることが最も大事と考えるならば、残念

ながら「あれもこれも」というわけにはいきません。

もちろん造り付けの家具のほうが方が部屋はスッキリするで

しょうし、床暖房を入れた方がより快適なことは確かです。

しかし、それで予算をオーバーしてしまったらどうでしょう。

・予算を守ることが最も重要なのか

・費用がかかっても最初から造ることが重要なのか

・費用がかかるのであればその分を他にあてた方がいいのか

・今できないのなら将来にまわすことができるのか

その都度、要望の整理をしながら、割り切った計画を進めて

いく必要があります。

(7)できることは自分でやる

材料だけでモノを造ることはできません。それを造る人の

作業費が必要です。家の場合も職人さんの手間賃なしに家を

造ることはできません。

しかし、「自分でできる範囲は自分でする」、

「安い材料をヒマを見つけて探す」ことを惜しまなければ、

この費用も軽減することができます。

多くのローコスト住宅は、施主自身が壁を塗ったり、安い

材料を探し回ったりという、手間と努力の末に実現されて

いることが多いのです。

 

建築のあれこれ「コスト重視の住宅・1」

安全かつ快適に住むための基本性能の確保

(1)敷地条件によって発生する費用

敷地に高低差があったり、地盤が弱い土地の場合、

擁壁や地盤改良の費用がかかります。

これら費用は決して安くない上、新築する建物に

装備として加わるものではありません。

物として見える費用ではないので、つい軽視され

がちですが、住宅の安全性を決める上で最も重要

なものです。

工夫次第では多少のコストダウンも可能ですが、

必要以上にコストを絞ることは大変危険です。

(2)構造や断熱にかかわる費用

構造、断熱といった基本性能にかかわる部分は、

家の価格の多くを占めます。

たとえローコスト住宅でも妥当性のある予算の

範囲で計画を進めていかないと、住宅にとって

最も大切な基本性能が疎かになってしまいます。

これらの基本的なところには、割り切って気持ち

よく予算を割くという心構えが大切です。

(3)シンプルな計画をする

部屋を細かく仕切らずに間取りをシンプルにする

ことにより、複雑で個室の多い計画よりも経費を

削減することができます。ざっと挙げるだけでも、

建物の外壁、部屋を仕切る壁、扉、造り付け収納

などシンプルにすればするほど経費を抑えられる

要素があります。

又、間仕切りを多くして部屋の使い道を限定して

しまう計画よりも、家族構成の変化や子供の成長

に応じて、各部屋の使い方を変えることができる

という積極的な考え方もできます。

建築のあれこれ「ローコスト住宅」

「コストを抑えて、良い住宅を建てたい」という思いは、

施主であれば誰もが抱く思いです。

しかし、「ローコスト」というのは、魔法の言葉ではあり

ません。

その意味や内容をしっかり理解した上で計画に臨むことが

大切です。

いろいろなものに適正な価格があるように、住宅にも適正

価格が存在します。

過剰なスペックや、無駄な工程を省くことは大切ですが、

コスト削減だけを目的としてしまうと「安かろう悪かろう」

という家になってしまいますし、何よりも大切な安全かつ

快適な家を実現するための基本性能が疎かになってしまい

ます。ローコスト住宅をつくるに当っては、しっかりした

基本性能を確保しつつ、施主自身が要望を整理し、無駄な

コストを抑えるように心掛けることが重要です。

また、「ローコスト住宅」と「狭小住宅」を両立させよう

というお考えの方を多く見受けますが、ローコスト住宅の

コツはなるべくシンプルに造り(決められた間取りで変更

不可)、狭小住宅ではちょっとした空間を有効活用したり、

同じ空間を多目的に使用できるようにする・・・等、細部

まで気を配りましょう。

狭小住宅を、必要以上のローコストで建てようとすると、

ただ狭いだけの、不便な家になってしまいますので注意が

必要です。

失敗事例から学ぶ家づくりの秘けつ(19)

憧れて取り付けた「食洗機」が「水切りかご」に・・・

せっかくの新居だから、設備は最新のものを取り付けたい

と考える方も多いでしょう。中でも後片付けしなくてすむ

食洗機は主婦の夢。

ところが、ある人は長年自分の手で食器を洗う習慣が身に

ついているので、せっかく取り付けた食洗機は、1~2回

使っただけで無用の長物になってしまったそうです。

「あったほうがいいかも」「今の流行だから」という理由で

こういった内部設備の設置を決めると、結局使わずじまいと

いうことになりかねません。

床暖房、浴室暖房乾燥機、キッチンの足元暖房、24時間風呂、

生ゴミ処理機、乾燥機能付き暖房洗浄便座など、最新の設備

機器には便利なものがたくさん発売されています。

自分のライフスタイルと照らし合わせて、上手に取り入れる

ようにしましょう。

 

 

 

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